29歳で主人と出会い結婚しました。
主人とは23歳の年齢差があります。
はたから見たら、親子のように見えるかもしれません。
行きつけの飲み屋さんの常連客同士、
顔なじみで年齢差がある、紳士的な風貌で安心感あり。
主人は機械屋さんで、理系トークに花が咲き、
気がつけば居心地の良い存在となっていました。

随分と年上ですが、男の人の心には
いつまでも少年がいるようです。
そんな部分にも惹かれました。
実はおめでた婚です。
なので、母を説得する手間もなく
この年齢差をあっさり認めてもらい、結婚式。

職場では50代のおじさま方から、
「世間のおじさんに夢を与えた!」と大注目。
普段も可愛がって頂いていましたが、大いに祝福されました。
主人の住まいは研究所から徒歩圏内。
なので、結婚出産しても仕事を続けやすい環境ではありました。
女性の先輩がたからは、
「辞めないで、丸3年育休取得の前例となって!」と
お声をかけて頂きました。
私の直属の女性上司は、私の性格やキャパをよくわかっていて下さり、
「家庭と育児を大切にしたいなら、無理して続けなくてもいいのよ。
 中川さんは全てをキチンとやりたいと思うから、無理が出るわよね。
 自分の幸せを一番に考えなさい。」と。
誰か一人が休むと、他の人への仕事負担がきつい職場でした。
自分がやめることで、迷惑をおかけするのが迷いだったので、
上司の一言で踏ん切りがつきました。

今でも、「子育てがひと段落したら、いつでも戻っておいで!」
と、お会いするたびにお声掛け頂ける、温かな職場です。

5月24日出産予定で、3月いっぱいまで働きました。
つわりは「食べつわり」なので
食べてさえいればしのげます。
なぜかフライドポテトやラーメンなどの
しょっぱくてこってりしたものばかり食べたくなりました。
そんな食欲の思いのまま食べていたら、あっという間に体重は右肩上がり!
当時は出産までに8キロ程度の増加に抑える指導でしたので
検診のたびにお小言をいただきました。

身長が高いことが幸いして、13キロ体重増加しても
健康に出産まで過ごせました。

始めてのお腹の中の赤ちゃんは可愛くて、可愛くて、
「ぽこたん」と名前をつけて、毎日話しかけながら過ごし、
出産予定日の二日前に封切りの映画が観たくて
ぽこたんに「この日まで待っててくれる?」と相談していました。
物分かりの良い子で、映画を観た翌日に陣痛が!

平日の昼間で一人でしたが、陣痛の痛みの合間をぬって
入院荷物を持って、自力で病院へ。
母も鎌倉から駆けつけてくれましたが
終電に間に合わないと帰宅した後、夜中の出産となりました。
39週6日、3660グラムの大きな男の子。
頭が出た後に肩がつっかえて出てこられないほど体が大きく、
新生児室に並んでも、初めて世の中に出てきた
フニャフニャした初々しさはなく、
貫禄たっぷりの赤ちゃんでした。
おかげで、吸う力も強く、授乳を教わらなくてもよいほどで、
スムーズに授乳生活をスタートさせられました。

1ヶ月検診でも他の赤ちゃんと比べて、明らかに一人だけ体が大きく
場違いな気がしたものです。
沢山おっぱいを飲んでくれるので、
私の増えた体重もあっという間に元どおり。
しかし、自分の栄養が足りないのか、3ヶ月に1度のペースで
インフルエンザのような、節々が痛む高熱を出して寝込んでばかり。

思い返してみると、慣れない育児に追われていたからか、
朝ごはんはコーンフレークやグラノーラ、ヨーグルト、フルーツ。
またはパンと目玉焼きとサラダ。
そんな毎日でした。
今なら、この朝ごはんで完全母乳は辛くなると分かりますが、
当時はともかく、栄養学的に万遍なく食べられていればよい
タンパク質とビタミンはバッチリ!と思っていた節があります。

よく飲んでよく寝る子だったので、
世間で耳にする乳児育児のストレスをほとんど感じずに、
楽しく幸せな時代でした。

生後5ヶ月頃から育児書通りに離乳食をすすめてきましたが
偏食で、作っても作っても食べてくれません。
食べるのはお豆腐、太刀魚などの魚、モロヘイヤ、程度。
主食のおかゆが嫌いで、栄養はいまだに母乳頼り。
体が大きく飲む量も多いので、1歳3ヶ月の頃
私の体調不良を理由に断乳しました。
断乳すると、お腹が空くからか徐々に食べるようになりました。

この頃の我が家の食を支えていたのは、
母が栽培している有機農法のお野菜、
鎌倉の新鮮で種類豊富なお魚たちです。
週に1度必ず、抱えきれないほどの食材を届けに通ってくれていました。

そんな訳で、私が意識した訳ではないのに
長男は安心安全な食材ばかりを口にして
昔からの日本人の食べ物、穀菜魚食で育っていくのです。

出産は女性にとっては、人生最大のデトックスという話を
聞いたことがあります。
30年近くだんだんと体内に溜め込んでしまった化学物質などは
胎盤を通して胎児にも届きます。
だから一人目の子どもは、母体の体内毒の影響を一番に受けるそうです。
そのせいか、世の中をみると長子が
アトピーやアレルギー体質である場合が多いです。
我が家も例に漏れず、長男はハウスダストアレルギーでした。
のちに花粉症も発症します。

持って生まれた体の弱さを本能的に知っているのか、
母が届けてくれる食材で食育ができていたからか、
長男は自然と偏食も治り、
チョコレートなどの市販のお菓子を嫌い
肉より魚を好みます。
ゴーヤや菜の花などの、ほろ苦い食材が好物です。

食の好みを、健康な体を持って生まれた次男と比較すると面白いです。